晴れ、ときどき京都

3年間の京都暮らしから地元に帰ってきました。

猫に恋して…キャットアパートメントコーヒー

まだ地元にいた頃、ときおり会う、やたらと人懐っこい猫がいた。基本的に野良には避けられる私なのに、しっぽ上げて歓迎体勢全開で寄ってくるのだ。私がメロメロにならないわけがない。ちょっと生意気そうで、いたずらっ子。めちゃめちゃあまえんぼう。可愛くて可愛くて、猫のやわらかな毛皮に触れるたびにオキシトシン(幸せホルモン)ただ漏れである。

世間では野良猫を拾ってくる人は多いらしい。あの子をうちの子にしたいなぁ。家にいて、私を迎えてくれたらどんなに楽しいだろう。当時私はショパンマズルカを弾いていて、その猫と出会う場所もピアノ教室の前だったので、その子の名前はマズルカちゃんに決めていた。もちろん、飼える条件がかなうはずもないので、すべては妄想だったが。

マズルカちゃんとの逢瀬は何ヶ月か続いた。そして、あるときからふっつりと会えなくなった。そうなる予感はなんとなくあった。

そんなマズルカちゃん(仮名)との甘酸っぱい(?)思い出をひきずりながら、京都の猫カフェに行ってみました。

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町屋なお店によくあるように、長い路地が素敵……。石畳、ひかえめでいて、可愛らしい季節のお花。もうこの雰囲気だけで胸いっぱいである。1階がふつうのカフェで2階が猫カフェ。2階は時間制の猫カフェで猫ちゃんに触れるけども、1階だと時間制限がない代わりに猫には触れない。ただし、ガラス越しに猫が見られることがあるかもしれない……というシステム。

店内はとにかく清潔で、匂いもない。居心地のいい和の調度品。人慣れしていて、可愛らしい猫ちゃんたち。一応抱っこは禁止なのですけど、自分からひざにのっかってきてくれた子もいたよ!

……とまぁ、完璧な猫カフェ体験となったのですが、だからといってマズルカちゃん(仮名)との思い出を凌駕しえるかというと、そんなことはないのであった。なぜか。お金で買った猫との時間だからか(あぁ、みもふたもない…)。

昨日も試してガッテンで、オキシトシンの効果(愛する人やペットとハグしたりするとストレスが激減するよ、効果絶大だよ)を語っていたけれど、それってさ、要は麻薬みたいなものですよね、と思ったりもしたのだった。

あれば幸せ。なくなったら、幸せだったぶんだけ悲しい(ペットロスとかそういうことじゃないですか)。でも、なにもないよりあった方がずっと幸せ(あ、もちろん本当の麻薬はダメですよ…)。

マズルカちゃん(仮名)、今もどこかで元気で幸せに暮らしてるといいなぁ。

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Cat Apartment Coffee KYOTO | 築100年の京町家猫カフェ「キャットアパートメントコーヒー」