晴れ、ときどき京都

3年間の京都暮らしから地元に帰ってきました。

お茶事カフェの恍惚。

 

京都に来てから、「お茶会に行きたい」という思いを募らせてました。それはもう、執念のごとく、ねちねちと。観光客向けのお茶席体験などたくさんあるし、高台寺のお茶会にも何度か行った(北政所茶会は、まさにお茶会のテーマパーク!一日かけていろいろなお席を楽しめる)のだけど、やはりあこがれは個人のお宅におよばれする個人的なお茶会なのですよね。

 

結局、お茶会に行きたい一心で、お茶の先生を探し、無事に(?)そういう機会にも恵まれているこの頃なのであります。

 

そんななか、そういう「つて」がなくても行けるお茶事カフェがあることを知りまして、そちらにも早速出かけてまいりました。このあたりの話になると、もう身バレが心配になってくるので、場所は記しません……。

 

時期が時期だけに、クリスマスな趣向で。床にはもみの木のさをり織りが。結界にはカスピ海をかたどった杉の木が使われていて、薄茶器は唐松柄、茶杓には山水画、水差しにも青海波と海づくし。

 

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点々が星のように見えるので銘を「宇宙」と名づけました、というお茶碗もとても素敵でした(泡立ちがなんとクリーミーな)。

 

いろんなお話を聞かせていただきましたが、「お茶といえば、一保堂が有名ですが、一保堂には物語がない。茶会では亭主と客との語らいがとても重要なので、”君は通圓のお茶を使った方がいい。あれなら物語があるので、話しやすい”と、その時の師匠に勧められた」というお話が印象的でした。

 

ちなみに、濃茶は「太閤さん」、薄茶は「釣瓶の昔」をいただきました。至福だ……。

 

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そして、主菓子は、蕭月の「木枯らし」。

 

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お干菓子も、クリスマスらしく、可愛らしく。金平糖は青りんごの味がしました。

 

いつも思うことですが、お茶会の亭主までされるような方は、点前や作法に優れているのみならず、知識があり教養があり(一口に教養といっても、茶道具のみならず、歴史、お香、茶花、さまざまなお道具の取り合わせのセンス…etc…と、お勉強しなければならないことの膨大さに目がまわる)、いつか少しでも私はその境地までたどり着けるのかと気が遠くなったりもします……。

 

まぁ、一歩づつですね。